中野 毅(2001)「宗教研究と現象学:宗教現象学と現象学的社会学の相関性をめぐって」

拾いもの。

  • 一 はじめに
  • 二 宗教学と宗教現象学
  • 三 現象学的社会学と宗教現象学
  • 四 おわりに──多元的宗教的世界の構造的把握をめざして
    • (一) 究極的現実の諸相
    • (二) 多元的宗教的世界

一 はじめに

  • 宗教学におけるシカゴ学派ミルチャ・エリアーデ&ジョセフ・キタガワ編(1959→1962)『宗教学入門』東京大学出版会
    http://www.utp.or.jp/book/b298748.html
    ISBN978-4-13-010006-9
  • (5)「戦後日本の宗教学を、この科学的宗教研究へと方向づける上で大きな影響を及ぼしたのは岸本英夫であった。シカゴ学派の宗教学の入門書として編纂された前掲邦訳書『宗教学入門』(…)の冒頭論考「はじめに」において、岸本は、「宗教学も、宗教現象の科学的研究を目的とする」(…)と述べて、当時流行していた行動科学の一つとして宗教研究を位置づけ、その科学的研究としての宗教学に含まれる諸学として、宗教文化学・宗教社会学・宗教心理学・宗教環境学と宗教史学のみをあげている。日本の宗教学の発展や停滞に及ぼした岸本英夫の業績についての批判的検討が必要であろう。」

行動科学 vs. 現象学の代理戦争、宗教学版ですね。

二 宗教学と宗教現象学

三 現象学的社会学と宗教現象学

  • 宗教学的宗教社会学 vs. 社会学的宗教社会学
  • 12
    • 宗教学は人間を「宗教的存在」と見なしています。
    • 社会学は人間を「社会的存在」と、みなしています。
    • したがって、宗教学的宗教社会学社会学的宗教社会学は同じものにはなりません。

これは論証ではないですね。


いつ本論が始まるのかと待っていたら「おわりに」が来てしまった