ギルバート・ライルの現象学とエスノメソドロジー(仮)

趣旨

第三期の社会学研究互助会では、2011年以降、『概念分析の社会学2』の刊行へ向けた準備作業のひとつとして 連続研究会を行ってきました。なかでも昨年9月には、研究主題の広がりを概観するために、政治思想史・哲学・社会学・医学史の専攻の方に登壇をお願いして

を開催しました。


今年は、この続編として・しかし前回とは対照的に、主題の深堀りを狙って、

を大テーマとする2つのシンポを企画しています(告知頁予定地)。

具体的にはこのテーマを、

検討してみたいと考えています。ただ、このテーマは、たとえば

  • エスノメソドロジー研究の学史的な解明が充分には進んでおらず、(いわゆる)日常言語学派との関係が明確には特定できていない。
  • (いわゆる)分析哲学のなかで、(いわゆる)「日常言語学派」が すでに過去のエピソードになってしまっている。

などなどの点で難しいところがあり、企画者としても まだシンポジウムの企画を詰め切れていません。


そこで今回は、事前に準備研究会を数回開催し、参加者のみなさんに知恵をお借りする形で シンポジウムの企画設計のための議論を行うところから はじめたいと思います。第一回は3月1日に行います。
研究会の参加者としては、

  • 「何かをおこなう[ことができる]こと」-と-「何らかの知識や概念をもっていること」との構成的な関係

に関心をお持ちの方を想定しています。この論題に関心のある方のご参加をお待ちしております。

なお、参加に際して哲学に関する知識の多寡は問いません(「哲学の研究会」ではありません)。

シンポジウム「概念分析の社会学(仮)」 第1回準備研究会
ギルバート・ライルの現象学エスノメソドロジー(仮)

  • 日時: 2014年3月1日 午後
  • 場所: 東京都山手線内側。(詳細は研究会MLにてお報せします)
  • 報告者: 各報告者に次の内容で30分程度のプチ報告をお願いしています。
    • 小宮友根さん [エスノメソドロジーと日常言語学派との関わりについての紹介]
    • 植村玄輝さん [ライルによる現象学へのコメント論文5本の紹介]
    • 村井忠康さん [ライルの動詞分類を契機とするアスペクト論の展開と 最近の行為論や心の哲学におけるその継承具合を紹介]
  • 司会:
  • 参加資格: 研究会当日までに下記指定の文献A-Cを通読してこれる方
課題文献
文献タイトル範囲
文献A必須エスノメソドロジー―人びとの実践から学ぶ (ワードマップ)すべて[書籍紹介頁]
文献B必須心の概念
  • 村井報告メインテキスト: 第5章「傾向性dispositionsと事象occurrences」
  • 村井報告サブテキスト: 第7章「感覚と観察」
文献C必須ジレンマ―日常言語の哲学 (双書プロブレーマタ (3-3))
  • 村井報告サブテキスト: 第7章「知覚」
文献D概念分析の社会学 ─ 社会的経験と人間の科学
  • 余力の範囲で関心のもてそうな章を幾つか。
[書籍紹介頁]
参加申し込み

※参加希望の方は、件名を「シンポ準備研究会1参加希望」として、次の4点を記した申し込みメールを 宛に お送りください。

  • 1)氏名
  • 2)Googleアカウントで利用している電子メールアカウント
  • 3)所属と専攻あるいは関心
  • 4)自己紹介
※この情報は準備研究会参加者に共有されます。