借りもの:有本章(1987)『マートン科学社会学の研究』

広島スクールの高等教育論。
有本章(1987)『マートン科学社会学の研究―そのパラダイムの形成と展開』 福村出版

  • 序章「研究の目的と方法」

第一部「科学社会学におけるマートンの位置」

第二部「マートン科学社会学の展開」

  • 第五章「「知識社会学」論」
  • 第六章「「科学知識の社会学」論」
  • 第七章「「科学の規範構造」論」
  • 第八章「「科学の褒賞体系」論」
    • 8-1 科学的発見における先取権
    • 8-2 科学者の行動類型
    • 8-3 科学における単独発見と多重発見
    • 8-4 戦略的研究基地としての多重発見
    • 8-5 科学者のアンビバレンス
  • 第九章「「科学の評価過程」論」
  • 終 章「総括と展望」

文献

第二章「マートン科学社会学の成立と発展」

  • ウォレン・ハグストローム(1965)『科学社会Scientific Community』
  • ヨセフ・ベン-デービッド(1971→1974)『科学の社会学

メモ

第二章

  • 「規範構造論」に相当する事象・研究の例
    • 報賞体系論:業績・承認・評価・報賞の交換理論による
    • コミュニケーション体系論(1):引用の分析。
      科学の引用研究は「科学の社会過程」に関する研究。報賞体系論を補完し、学界の成層を見極めるうえでも重要なもの。
    • コミュニケーション体系論(2):研究ネットワークの研究。手紙・電話などの通信、プレプリントの回し読み、口コミなどの分析。
      「見えざる大学」「問題領域」「社会的サークル」「凝集的集団」「コア・セッツ」

第三章

119「社会構造」概念の規定について

  • マートン型:役割セット、地位セット、地位系列の類型化された調整
  • シュトンプカによる精緻化
    • 社会構造は①規範構造、②機会構造、③観念構造からなる。
      • ①規範構造:価値と規範-役割と制度-制度複合体・一般的文化体系
      • ②機会構造:機会セット、機会系列、地位の階層的分化
      • ③観念構造