太田知行(1963)『当事者間における所有権の移転―分析哲学的方法による研究の試み』


  • はしがき
  • 序章

第1部 「所有権」の概念及び「当事者間における所有権の移転時期」の分析

  • 第1章 分析のための道具概念の作成
    • 1 ホーフェルドの体系
    • 2 レィディンによる修正
    • 3 八つの言葉の定義
  • 第2章 所有権という言葉の分析
    • 1 「所有権」の実体化
    • 2 従来行われた所有権という言葉の分析について
    • 3 経験科学における理論の機能 それと法律構成との比較
    • 4 法解釈学のける interpretation 名目定義の機能
    • 5 所有権という言葉の interpretation
  • 第3章 「当事者間における所有権の移転時期」とはどのような問題か

第2部 「不動産売買における当事者間の所有権の移転時期」解決の試み

  • 第1章 アメリカにおける不動産売買の仕方
    • 1 売買契約締結前の段階
    • 2 売買契約の締結
    • 3 契約の完了までに各当事者が行う準備
    • 4 契約の完了
  • 第2章 価値判断の平明における「当事者間における所有権の移転時期」について
    • 1 ルウェリンの判例分析の方法
    • 2 売り主は何時 自己がそれまで買主に対して〈目的不動産を使用する privilege〉〈買主が目的不動産を使用することを禁止する right〉を失うか
    • 3 売主は何時まで、買主に対し、〈自己が目的不動産の使用価値を破壊する privilege〉〈買主が目的不動産の使用価値を破壊する行為を行うことを禁止する right〉を有するか
    • 4 売主は何時まで、〈第三者のために種々の権利を設定する power〉を講師する privilege を、買主に対して有するか
    • 5 危険負担の移転時期について
    • 6 要約
  • 第3章 法律構成の平面における「当事者間における所有権の移転時期」について
    • 1 Doctrine of Equitable Conversion
    • 2 法律構成の平面における「当事者間における所有権の移転時期」

文献

序章

引用

序章

7

  • 「いつバトンは第一走者から第二走者へ移転するか」と、「いつ所有権は売主から買主へ移転するか」は同じ文法構造を持つ。
  • でも、バトンは実体として存在するが、所有権はそうではない。
  • この違いを論じることができなければならない。

ホーフェルドの八つの概念間の関係