ブルデュー「1社会空間と象徴空間」

 社会的世界は その分割形態とともに、社会的行為者たちが個人的に、またとりわけ他人と協力したり衝突したりしながら集団的に作り出すべきこの、構築すべきものなのですが、それでもやはりこうした構築作業は、一部のエスノメソドロジー論者たちがそう信じているふしがあるように、社会の空洞においておこなわれるわけではありません。ある人間が社会空間において──つまり異なる二種類の資本(それらは同時に武器でもあるわけですが)の配分構造において──占めている位置が、この空間についての表象や、この空間を保守または変革するための闘争における立場決定を支配している のです。[p.32]