ついでの『権力』メモ

第8章 権力の社会的な関連

  • 政治化できない権力:<法制化>と<民主化>

第9章 組織化された権力

  • 組織におけるコード変換
  1. 組織システムの自己複合性の助けで、貨幣から権力への移行が、どのように期待を裏切るような諸コードの混交を引き起こさずに成し遂げられるのか [p.156]
  2. ゲゼルシャフトというシステムと、──このこと〔=↑コード転換〕を可能にする──組織された社会システムの分化は、同時に、組織権力をゲゼルシャフトというシステムで構成される政治的な権力から解き放つ働きをする。そして、長期的にみれば、こちらの方にもっと大きな問題がありうることになろう。[p.156]
  • <組織権力>と<人事権力>
    希少性 サンクション/回避選択肢
組織権力 職務上の指示権限に基づく
成員資格に関する処理権
有能な職員の
希少性
解雇
人事権力 職務経歴に対する影響力
→地位への配属に関する処理権
望まれる地位の
希少性
(単なる「配属」は人事権者にとって「回避選択肢」ではない)

組織権力と人事権力が、ヒエラルヒーの形式をもって結びつけば、強大なものになる──というところまでは自明。ここでの問題は、

  • 組織における権力の限界
  • 人事管理の「合理化」や、組織の「民主化」の意味と影響、可能性

などなどのほう。

しかしルーマンの『権力』の名とともに、こうした論点が議論されることはあまりない(w