[asin:4326151757][asin:B00AYDQ566][ISBN:3825237141]
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02 〈権力/権力主題〉の二層性とシンボル形成の二段階性(コードと主題の分化)
- 13 シンボル形成の二段階性
- 14
- 15 多段階的な自立化の第一歩:非人格化
- 16 多段階性による派生問題:コミュニケーションの諸困難をコード問題へと移し変えられるか
03 コード/主題の分化の派生問題:コードは主題の転換を操縦できるか
- 17
「コードは、この特定されたコードのもとで取り扱われうる主題の可能性条件を定める。この諸条件は、コミュニケーション過程を大筋で操縦するという規制機能をどの程度まで同時に引き受けているのか」
- 18 真理:
「理論の交代は真理に定位しているのか」
など。- 権力の場合、組織の内部であれば、職掌と人の分離によって、この問題にはっきりとした輪郭を与えることができる。
04 行為連鎖(権力連鎖)の形成触媒としての権力
- 19
- 20
- 21 権力過程の再帰性、〈公式的権力/非公式的権力〉
- 22
05 権力コードの副次コード化:〈公式的権力/非公式的権力〉
- 23
- 24 真理にとっての評判、愛にとっての個人史、貨幣にとっての外国通貨・金・たばこ、
- 25 非公式権力
06 二項的図式化
- 26
- 27
- 28 二項範型と下位システムの分化
- 29
- 30 〈権力-法〉|〈真理-論理〉
- 31 メディアの分化による複雑な相互依存;権力と所有、所有と法、権力と貨幣…
- 32 適用免除の規則
- 公式権力/非公式権力の分化のもとで、権力連鎖内に互酬的な対抗権力が生み出される。
- 合法的な権力/非合法的権力という二項図式は、公式権力にしか適用できない。
07 メディア・コードの自立性:権力コードのシンボルの普遍的使用可能性
- 33 権力における普遍主義的コードの形成:
「伝達機能が──権力保持者・権力服従者の存在なしにではないにしても──彼らのそのつどの諸属性に依存することなく、一般的に挙止可能な条件に従って実現される」
こと。- 34
「貨幣や心理の場合に比べると、権力の場合は、選択が意思決定としてパートナーに帰属させられるために、この条件を満たすことが極めて難しい。にもかかわらず、権力の場合にも 普遍主義的なコードがなければ、それを複雑な社会のなかで制度化することができない」
「未知の状況やまだ確定されていない状況のなかで、そもそも期待を形成することができたり、頼るべき行為基礎が用意されたりするための前提となるのは、問題となっている状況のなかで〈そのつど〉呼び出すことのできるシンボル、普遍主義的に使用可能なシンボルである。まずは第一次的に普遍主義的な方向づけというものがなければ、連鎖形成はできないし、開かれた未来に対して十分に開かれた態度も、関与者が絶えず交替していく行動は社会的移動性も、可能ではない。」
- 35 権力コードのシンボルには、この問題を解くことが要求されている。法による権力の安定化は、その解決策の一つである。
- 36 法による権力の安定化は、権力保持者が法的に拘束されることを意味し、この拘束は構造的な諸帰結をともなう。
「規範主義・道徳主義・事実的な権力行使の三者が互いに他を強めあうという関係が生まれ」
、「このような諸条件のもとでは、全体社会というシステムのなかで政治が機能的な第一次性を獲得する」
- 34
- 37 二項図式化の諸機能を普遍主義的な妥当要求と結びつけようとすることから生じる派生的問題:(万人によるアクセス)不可能性の排除
- 「神の奥義としての真理」「内密な訴えの形式の総計としての法」などの排除。
08 権力の技術化:法による第二コード化(法的図式化)
- 38 法による権力の二次コード化の帰結1:
- ある状況において法的な権利を有する人が 権力を動員する権力を持つことになる。
- →これによって、全体社会から 局所的な権力の諸源泉をある程度まで奪い取って、それをあるサブシステムに集中することができる。
→これによって全体社会の政治システムが、全体社会のための権力の産出・管理・統制を引き受けることになる。
- 39 法による権力の二次コード化の帰結2:
- 法は、ある程度まで、経済的権力と政治的権力と軍事的権力の間での協力を秩序づける。Stinchcombe 1968. ISBN: 0226774848
- 教育ではこうはいかない(教育における権力を法的に強化することはできない)。
- 40 こうした進化的な成果が権力コードに課す条件について。ch2-2(p. 33)のおさらい。
- 41 「権力保持者の意図・動機づけの信憑性」問題
「〈できることなら自分の回避選択肢を実現したくはないが、しかし実行のための準備はしている〉という権力保持者のメッセージ」
の信憑性。「意図が一応は否定されていながら、同時にそれは、実際に十分にありうることでなければならない」
という問題。
- 42
「高度に複雑で高度に分化したシステムでは、画一的な強さのシンボル的な表示という手段は役にたたない」
- 43 そのかわりに、権力の法的な図式化と技術化が信憑性確保に使われる。
- 41 「権力保持者の意図・動機づけの信憑性」問題
09 権力の象徴による一般化の派生問題としての首尾一貫性問題の解決策:階層原理と総量一定原理
- 44 首尾一貫性ある権力だけが増大しうる。首尾一貫性のためにはコードによるシンボルのコントロールが必要。
- 45 特に問題となる状況:[1] 権力連鎖、[2] 状況や専攻構造の変化による力関係の変化
- [1] 解決策:「階層」原理。「階層的・推移的な秩序化。
- [2] 解決策:「総量一定」原理。例:党派形成→力関係が票数で定式化される。
- 46 階層原理と総量一定原理それぞれが意味をもつ条件
- 47 「階層原理」と「総量一定原理」は、権力の可能な構成要素。権力理論の前提ではない。
以上で、4つの縮減形式が登場した:シンボル形成、二項的図式主義、階層原理、総量一定原理
10 計算の容易化をもたらす その他の縮減形式について
- 48 テーゼ:
「コミュニケーション・メディアは、関与者たちの情報処理能力に対して課題な要求をしてはならない」
- 49 可視性:情報処理問題の一部は知覚にゆだねられる
- 権力の可視化は、ヒエラルキーの紋章、シンボルとしての暴力所作、権力保持者の人格的現前
- 50 情報処理の内容的側面:[1] 動機づけの形態、[2] 選択の帰属化
- 51
「権力に動機づけられた行為の場合には、選択は両方の側でおこなわれるにもかかわらず、傾向的には[動機は]権力保持者だけに帰属される」
- 51
11 コード自体の主題化とコードの否定不可能性
- 52
- 53 「完全性」ゼマンティク
- 54 「完全性」ゼマンティクの挫折:中世後期における主権をめぐる議論。
- 55 コードについてコミュニケートしたり・疑ったり・基礎づけたり・変更したりすることから生じる問題:「正当性」ゼマンティクによる引受
- 「権力は、最終的には正当化されなければならない」
- 56 このテーゼを明確化しようとする作業はうまくいっていない。
たとえば「或るコードに関するコミュニケーションは、別のメディアに操縦されていなければならない」という方向ではうまくいかない。 - 57 それとは別の提案:第二コード化という観点から
- 58 第二コード化のもう一つの帰結
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