借りもの:カー「生活世界について」/ブルーメンベルク「生活世界と技術化」

朝カル2018年4月講義『権力』解読の準備。http://socio-logic.jp/luhmann_acc/#macht

  • デヴィッド・カー(1987→1993)「生活世界について──フッサールと最近の解釈者たち」
フッサール―批判的・比較的研究 (哲学叢書)

フッサール―批判的・比較的研究 (哲学叢書)

  • ハンス・ブルーメンベルク(1959/1963)「生活世界と技術化」
われわれが生きている現実: 技術・芸術・修辞学 (叢書・ウニベルシタス)

われわれが生きている現実: 技術・芸術・修辞学 (叢書・ウニベルシタス)

カー「生活世界について

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生活世界概念はノエシス-ノエマから志向性を考える、あまりに狭い志向性概念を超えていくことを要求している

ブルーメンベルク「生活世界と技術化」

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悟性は空虚な志向性、あるいは事象そのものと捉えられる思念との関係──フッサールの好む財務処理の隠喩で表現すれば、「国庫証券のみにもとづいた両替・換金の方式」──である。それに対して、志向性をもつ以上、意識にとって本質的に内的な傾向は、常に「悟性をまさに理性へと高めること」であり、証券を、その裏付けとなっている実質上の価値に交換することである。

これが、ルーマンが「フッサールの偏見」と呼んだものですね。