佐藤誠三郎・松崎哲久(1986)『自民党政権』

二年間の共同研究。
全416頁のうち資料編が250頁くらいある


自民党政権

自民党政権

  • まえがき
第I部 分析
  • 第1章「優越政党としての自民党
  • 第2章「役職人事の制度化」
  • 第3章「派閥と党運営」
  • 第4章「政策決定の仕組み」
  • 第5章「民意への対応」
  • 第6章「自民党の国会運営」
  • 第7章「野党の立法活動」
  • 第8章「現代日本の政治システム」
第II部 資料解題
第III部 基礎資料
  • 戦後内閣一覧
  • 役職一覧
  • 戦後選挙結果一覧
  • 自民党議員一覧(現職)
  • 自民党議員一覧(前議員)
  • 自民党議員一覧(非現職)
  • 準拠資料
  • 議員総索引

文献

第3章「派閥と党運営」
第4章「政策決定の仕組み」

引用

「まえがき」

iv

松崎が自民党本部関係者であるので、非公開の資料についても参照することができた。しかしわれわれは、他の資料による確認方法がない場合にはそれらの使用を断念した。

第4章「政策決定の仕組み」

79 自民党30年の変化

  • ①官庁-自民党関係:政策決定を官庁に委任していた状態から、両者が相互浸透した政官混合体が決定するシステムへ
  • 自民党内:政策決定単位が派閥から政務調査会の部会や調査会へ、さらに族へ

80 政治家と官僚の混合化はアメリカでもっとも著しい:

  • 議会が行政府から独立していて権限は強い
  • 政党の組織は緩く投票規律に欠ける
  • 省庁は権限・人事的に分立的であり、上層部は職業官僚ではなく政治的任命者が支配的
  • →議会の各委員会-対応する省庁-利益団体が結びついて「鉄の三角同盟」を形成しやすい

82 日米の相違

  • ①省庁の人事の自律性が高く官僚の政治家への依存度が低い
  • ②政治家と省庁の接触