2019-05-23 佐藤誠三郎・松崎哲久(1986)『自民党政権』 日米政治学史茶話会 政治学 佐藤誠三郎 二年間の共同研究。 全416頁のうち資料編が250頁くらいある 自民党政権作者: 佐藤誠三郎,松崎哲久出版社/メーカー: 中央公論社発売日: 1986/05メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る まえがき 第I部 分析 第1章「優越政党としての自民党」 第2章「役職人事の制度化」 第3章「派閥と党運営」 第4章「政策決定の仕組み」 第5章「民意への対応」 第6章「自民党の国会運営」 第7章「野党の立法活動」 第8章「現代日本の政治システム」 第II部 資料解題 第III部 基礎資料 戦後内閣一覧 役職一覧 戦後選挙結果一覧 自民党議員一覧(現職) 自民党議員一覧(前議員) 自民党議員一覧(非現職) 準拠資料 議員総索引 文献 第3章「派閥と党運営」 ジョヴァンニ・サルトーリ『現代政党学―政党システム論の分析枠組み』 ナサニエル・セイヤー『自民党』雪華社、1968年 神島二郎編『現代日本の政治構造 (現代日本の構造選書 (2))』法律文化社、1985 第4章「政策決定の仕組み」 村松岐夫(1981)『戦後日本の官僚制』東洋経済新報社 ジョン・C・キャンベル『予算ぶんどり―日本型予算政治の研究』サイマル出版会 引用 「まえがき」 iv 松崎が自民党本部関係者であるので、非公開の資料についても参照することができた。しかしわれわれは、他の資料による確認方法がない場合にはそれらの使用を断念した。 第4章「政策決定の仕組み」 79 自民党30年の変化 ①官庁-自民党関係:政策決定を官庁に委任していた状態から、両者が相互浸透した政官混合体が決定するシステムへ ②自民党内:政策決定単位が派閥から政務調査会の部会や調査会へ、さらに族へ 80 政治家と官僚の混合化はアメリカでもっとも著しい: 議会が行政府から独立していて権限は強い 政党の組織は緩く投票規律に欠ける 省庁は権限・人事的に分立的であり、上層部は職業官僚ではなく政治的任命者が支配的 →議会の各委員会-対応する省庁-利益団体が結びついて「鉄の三角同盟」を形成しやすい 82 日米の相違 ①省庁の人事の自律性が高く官僚の政治家への依存度が低い ②政治家と省庁の接触 アメリカ:議会の委員会が中心 日本:自民党政務調査会の部会・調査会等と関係省庁が結びついている