注22用:栗本慎一郎編(1995)『経済人類学を学ぶ』


第I部 経済人類学とはどのような学問か
  • 第1章 経済人類学とは何か
  • 第2章 文化人類学における経済人類学の位置
  • 第3章 経済学における経済人類学
第II部 経済人類学の基礎
  • 第4章 社会システム基礎論
  • 第5章 市場および市場経済についての基礎論
  • 第6章 社会と貨幣
第III部 経済人類学のさらなる可能性
  • 第7章 制度と社会─再び貨幣を一つの例として
  • 第8章 マイケル・ポランニーの生命論──非生命から生命、精神、そしてさらなる階層へ(大和雅之)
第IV部 隣接諸科学との交流
  • 第9章 贈与慣行の東と西──社会史と経済人類学(阿部謹也
    • はじめに
    • 1 贈与慣行のはじまり
    • 2 キリスト教と贈与慣行の転換
    • 3 中世西洋社会における贈与慣行の社会的意味
    • 4 日本において贈与慣行が生き続けてゆく場
  • 第10章 日本における人類学の歩みとその可能性──文化人類学と経済人類学(山口昌男
    • はじめに
    • 1 岡正雄の足跡
    • 2 異人論
    • 3 日本における「人類学」の萌芽
    • 4 学問としての「人類学」の可能性
  • 第11章 「生ける法」としての習俗──法学・法社会学と経済人類学(加藤哲実)
  • 第12書 実在、階層、認知、発見、そして社会──自然科学と経済人類学(大和雅之)

第10章「日本における人類学の歩みとその可能性──文化人類学と経済人類学」(山口昌男

1 岡正雄の足跡
  • 日本のフォークロア研究は、維新で負けた者が日本政府によって否定された江戸文化を強調するために趣味と称しておこなっていたもの
  • [184] 柳田國男は維新負け派知識人の都市的フォークロアに鉄槌を加える形で、地方に対象を移した。結果、彼らは趣味人だということになった。江戸対田舎の戦いで、柳田が勝ち残った。
2 異人論
  • [188] 「女性中心のメラネシア社会のなかで、男たちは秘密というかたちで自らを社会から切り離す。そうやって社会に対して一種の脅威を与えることにより、自己表出をする。仮面や特殊な騒音は、そのために利用されるものなのである。」