1920年刊行(カッシーラー46歳)。訳書は1976年(山本義隆35歳)。
これの山本御大による訳者解説は長めだったよな、と思って引っ張りだしてみたら大事なことが書いてあった。
『実体概念と関数概念』(1910)から『象徴形式の哲学』(1923-1929)への議論の発展を跡付け、それに対する本書『相対性理論』の寄与*を述べたもの。
索引とか含めて290頁の本に66頁の訳者解説であります。
* カッシーラー自身が陥っていた「力学的世界像」からの脱却が、直接には 本書における、ヘルムホルツとヘルツの「記号」論の違いを検討することによって果たされた、
索引とか含めて290頁の本に66頁の訳者解説であります。
* カッシーラー自身が陥っていた「力学的世界像」からの脱却が、直接には 本書における、ヘルムホルツとヘルツの「記号」論の違いを検討することによって果たされた、
『実体概念』と『言語』の間で、「記号的関係」と「因果関係」の位置関係が逆転している──『実体概念』においては、記号は可能性の消極的な制約を与えるものでしかなかった──
云々、という趣旨。
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