1-1 小集団研究の意義
p.3 ベイルズとホーマンズそれぞれによる定義。
- Bales 1950
小集団とは、「単一のあるいは継続して持たれる対面的集会において、相互に作用しあっている人々のことであって、その際、集団の各成員は他の成員一人一人についてかなり明瞭な印象ないし知覚を得ており、その場であるいはその後質問を受けたとき、それら一人一人についてなんらかの反応をなしうるほどものをいう。」 - Homans 1950
グループとは、「しばしば一定期間以上にわたって、たがいにコミュニケーションを取り交わしている一群の人々であり、互いに他の全員に対して、間接ではなく、直接にコミュニケートしうるだけの少数のものをいう。」
1-2 2 小集団研究の確立期
1-3 小集団研究の発展期
- (1) 戦後のブーム
p.20 の表から作図。(データは、ヘアー、ボーガッタ、ベールズ編(1955)『小集団』の巻末文献目録から青井が整理したもの)
- (2) 小集団研究に対する関心
- 抽象的な一般理論の構築を目指すもの(パーソンズ&ベールズの社会体系論)
- 従来の成果の経験的総合を行おうとするもの(グループダイナミクス、ホーマンズの集団理論)
- 各種のモデルを作ろうとするもの(サイモン、コールマン、ハイダーのバランス理論、カートライトのグラフ理論)
- 実験に好都合な場として小集団に狙いを定めるもの(モレノのソシオメトリー、ベールズの相互作用過程分析、バーベラスのコミュニケーション・チャネル分析)
- 個人の意見や態度を変容させる場としての小集団に関心をもつもの(クーリーの一次集団論、レヴィンの集団決定理論、モレノの集団治療研究)
- 集団の生産性や士気を高める手段として小集団の研究に志向するもの(メイヨーのホーソン実験、ストゥーファーのアメリカ兵士研究)
- 番外:
- マンハイム(1943)『現代の診断 (1954年)』、(1951)『自由・権力・民主的計画』
- コーンハウザー(1959)『大衆社会の政治 (現代社会科学叢書)』ISBN:B000JAMEPA
- (3) 1950年代の小集団研究