いただきもの:井頭昌彦編(2023)『質的研究アプローチの再検討:人文・社会科学からEBPsまで』

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  • 序 章  なぜ質的研究アプローチを再検討すべきなのか[井頭昌彦]
  • 第1章  質的研究方法論を再検討する契機としてのKKV[井頭昌彦]
    • 第1節 KKV をとりあげる意義
    • 第2節 推論と不確実性と検証
    • 第3節 記述的推論における不確実性の評価と対処
    • 第4節 因果的推論における不確実性の評価と対処
    • 第5節 KKV からの提言のまとめ
  • 第2章  KKV 論争の後で質的研究者は何を考えるべきか――論争の整理と総括[井頭昌彦]
    • 第1節 KKV の問題提起
    • 第2節 争点にならないリアクション群
    • 第3節 KKV 批判の論点として重要なもの
    • 第4節 まとめと次章以降への展望
  • コラム 因果メカニズム[清水雄也・小林佑太]
  • 第3章  個別事例研究は何を目指すのか――歴史研究における質的アプローチ[森村敏己]
    • 第1節 はじめに
    • 第2節 系の歴史学とその批判
    • 第3節 質的アプローチが目指すもの
    • 第4節 構造と主体性,読解の妥当性
    • 第5節 結び
  • 本章をよりよく理解するためのQ&A
  • コラム ミクロストリア[鈴木良和
  • 第4章  教育研究における質的研究方法論の位置――教育社会学の視座から[山田哲也]
    • 第1節 教育研究における教育社会学の位置
    • 第2節 教育の営みにみられる特徴――デュルケームルーマンの議論を手がかりに
    • 第3節 「技術欠如」にどう対処するか
    • 第4節 教育研究における質的アプローチの位置づけ
    • 第5節 個別の実践と制度的な介入のあいだで
  • 本章をよりよく理解するためのQ&A
  • コラム 欧米の教育研究における質的研究方法論の系譜[栗原和樹]
  • 第5章 「量」対「質」をプラグマティックに乗り越える――生成的因果,GTA,移転可能性[鈴木直文]
    • 第1節 はじめに
    • 第2節 量的研究対質的研究?
    • 第3節 生成的因果
    • 第4節 私の(と)グラウンデッド・セオリー
    • 第5節 移転可能性(再帰性と批判的実在論
    • 第6節 おわりに
  • 本章をよりよく理解するためのQ&A
  • 第6章  なぜ政策学では1事例のみの研究であっても評価されるのか[堂免隆浩]
    • 第1節 はじめに
    • 第2節 政策学関連の学会の特徴と投稿論文の採否判定基準
    • 第3節 政策学関連の学術誌における1事例のみの論文
    • 第4節 政策学における1事例のみの論文の特徴
    • 第5節 政策学関連の各学会における事例研究の扱われ方
    • 第6節 まとめ
  • 本章をよりよく理解するためのQ&A
  • コラム 社会政策研究における質的アプローチ[山邊聖士]
  • コラム 政治学方法論[狩谷尚志]
  • 第7章  事例の観察と知見の一般性の関係――会話分析の場合[小宮友根]
    • 第1節 はじめに
    • 第2節 KKV における解釈主義
    • 第3節 会話を組み立てる方法
    • 第4節 会話分析における事例の数
    • 第5節 おわりに
  • 本章をよりよく理解するためのQ&A
  • 第8章  質と量はいかに関わりあうか――現代将棋における棋士とソフトの相互作用をめぐって[久保明教]
    • 第1節 すれ違う視点
    • 第2節 経験則と数の暴力
    • 第3節 高速道路と美意識
    • 第4節 制御された取り違え
    • 第5節 おわりに
  • 本章をよりよく理解するためのQ&A
  • コラム 方法論の定式化に抗する人類学[谷憲一]
  • コラム フェミニスト方法論[永山理穂]
  • 第9章  社会学における「素朴な折衷主義」はなぜ(あえて?)「失敗」してきたのか――〈データサイエンス〉状況を追い風としつつ,やり過ごすために[町村敬志
    • 第1節 はじめに――KKV 論争によって何が社会学に突き付けられたのか
    • 第2節 KKV 論争と統計的因果推論の現在
    • 第3節 社会学の問い――その潮流変化と研究方法の変容
    • 第4節 事例としての社会運動論
    • 第5節 EBPM の台頭とその影響
    • 第6節 「データサイエンス」状況の先をどう豊かなものとしていくか
  • 本章をよりよく理解するためのQ&A
  • 第10章  Evidence-Based Practices にとって「良いエビデンス」とは何か――統計的因果推論と質的知見の関係を掘り下げる[林岳彦]
    • 第1節  エビデンスの「良さ」は何で決まるか――社会利用のための五つの観点の軸
    • 第2節  エビデンスの移設可能性の根拠を掘る――統計的因果推論におけるバイアス分解による整理
    • 第3節 「固有性の世界」と「法則性の世界」の往復過程としてのEBPs
    • 第4節  最後に:RCT は良き事前分布をもたらすものに過ぎないとして――EBPs 以前/以後の分水嶺としての「良き質的知見」
  • 本章をよりよく理解するためのQ&A
  • 終 章 「質的」「量的」をめぐる社会科学方法論争の整理――科学哲学の視点から[井頭昌彦]
  • 編者あとがき[井頭昌彦]