お買いもの:野田尚史編(2005)『コミュニケーションのための日本語教育文法』

推薦書を一冊ずつ読んでいくスレッド。

熱いなぁ。

【誤植・修正】
第6刷、p. 218(索引)が白ページとなっておりました。
掲載内容のPDFをご用意しましたので、下記リンクからダウンロードしてください。
https://www.9640.jp/MATERIALS/334/p.218_sakuin.pdf
ご迷惑をおかけし、お詫び申し上げます。

https://www.9640.jp/nihongo/ja/detail/?334

目次

  • コミュニケーションのための日本語教育文法の設計図 野田尚史
    • 1.この論文の内容
    • 2.学習者の多様化に対応する日本語教育文法
    • 3.日本語学に依存しない日本語教育文法
    • 4.無目的な文法から聞く・話す・読む・書くそれぞれの文法へ
    • 5.正確さ重視の文法から目的を達成できる文法へ
    • 6.一律の文法から学習者ごとの文法へ
    • 7.骨格部分重視の文法から伝達部分重視の文法へ
    • 8.形式を基盤とする文法から機能を基盤とする文法へ
    • 9.まとめ*

第1部 コミュニケーションのための日本語教育文法の方針

  • コミュニケーションに役立つ日本語教育文法 小林ミナ
    • 1.この論文の内容
    • 2.これまでの文法教育
    • 3.教科書にみられる話しことば表現
    • 4.「教える内容」の抜本的な見直しを
    • 5.「命令形」は初級では不要
    • 6.「イ形容詞の否定形」は初級では不要
    • 7.「~つもり(だ)」は使われやすい形式を反映していない
    • 8.「~ないです」こそ初級で必要
    • 9.まとめ
  • 日本語学的文法から独立した日本語教育文法 白川博之
    • 1.この論文の内容
    • 2.「学習者の視点」から考えることの必要性
    • 3.学習者の視点と正反対の日本語学的文法
    • 4.学習者の視点に無関心な日本語学的文法
    • 5.それでも日本語学的文法をありがたがる思い込み
    • 6.コミュニケーションの必要性から出発した文法に
    • 7.文法項目の立て方は,形式単位ではなく用法単位に
    • 8.必要度に基づいて段階的に提示する文法に
    • 9.学習者の勘違いを先回りして防ぐ文法に
    • 10.まとめ

  • 学習者の習得を考慮した日本語教育文法 田中真理
    • 1.この論文の内容
    • 2.初級シラバスと習得能力とのギャップ
    • 3.「やりもらい表現」の解体
    • 4.聞き手に対する配慮
    • 5.「受身表現」の解体
    • 6.初級で必要なヴォイス
    • 7.挑戦的ストラテジー
    • 8.「て」ストラテジー
    • 9.「たら」ストラテジー
    • 10.まとめ
  • 学習者の母語を考慮した日本語教育文法 井上優
    • 1.この論文の内容
    • 2.一律の文法は肝心なことが書かれない
    • 3.一律の文法は学習者にわかりにくい
    • 4.不要な文法説明をなくし,重要な情報を提供する
    • 5.表現の使用の動機や使用の可否がわかる説明にする
    • 6.文法説明を学習者の母語の感覚に合わせる
    • 7.導入順序を学習者の母語の感覚に合わせる
    • 8.学習目的あっての母語日本語教育文法
    • 9.まとめ

第2部 コミュニケーションのための日本語教育文法の実際

  • コミュニケーション能力を高める日本語教育文法 フォード丹羽順子
    • 1.この論文の内容
    • 2.これまでの「まず文法項目ありき」の日本語教育文法
    • 3.これまでの無目的な日本語教育文法
    • 4.「ほうがいいです」の教える単位を考える
    • 5.比較疑問文の教える単位を考える
    • 6.「でしょう」の使用と理解を分ける
    • 7.「ましょう」の使用と理解を分ける
    • 8.まとめ

  • 聞くための日本語教育文法 松崎寛
    • 1.この論文の内容
    • 2.「盗み聞き」は会話を「聞く」活動ではない
    • 3.「とにかく理解する」ためには
    • 4.理解のための文法とは
    • 5.明示されない情報の推測
    • 6.聞けなかった情報の推測
    • 7.1文単位の予測
    • 8.談話単位の展開予測
    • 9.理解能力をどうやって身につけるか
    • 10.まとめ
  • 話すための日本語教育文法 山内博之
    • 1.この論文の内容
    • 2.初級文法シラバスの検証
    • 3.習得段階別の発話の特徴
    • 4.「出たとこ勝負」的な能力をつけるために
    • 5.タスク先行型の教え方による文法の導入
    • 6.タスク先行型の教え方による文法の定着
    • 7.コミュニケーション上の挫折を避けるために
    • 8.まとめ
  • 読むための日本語教育文法 宮谷敦美
    • 1.この論文の内容
    • 2.読解教材は文型確認用の素材ではない
    • 3.背景知識を活性化させることは必要か
    • 4.音読は「読む」力を高めない
    • 5.精読中心の教育の弊害
    • 6.省略された情報を推測する文法
    • 7.書き手の意図を捉える文法
    • 8.展開を予測する文法
    • 9.ひらがな,カタカナ,漢字の優先順位
    • 10.まとめ
  • 書くための日本語教育文法 由井紀久子
    • 1.この論文の内容
    • 2.これまでの作文教育の問題点
    • 3.言語中心の教育から場面中心の教育へ
    • 4.コミュニケーションにおける「書く」と「話す」の違い
    • 5.情報伝達技術に関する教育も必要
    • 6.先生に会ってもらうための伝言を書く
    • 7.「カチン」と来ない依頼メールを書く
    • 8.メールの件名,ポスターやチラシの見出し
    • 9.奨学金申請書類の中の「作文」
    • 10.まとめ
  • あとがき
  • 索引
  • 著者紹介