VII 象徴・記号・形式

全22段落
言及の形式に基づく発展段階論。

  • 01 問「自己言及と他者言及の統一性について問おう*とするのなら、「言及」が意味することのうちに公分母を求めるのが自然ななりゆきである。だから問題はこうである。《言及》は何に言及しているのか。」
    〔* この問いはどこで提出されたの?〕
  • 02-06 象徴
  • 07- 記号

-
290。

しかし次の事態をどう理解すればいいのか。すなわち、今やわれわれが関わっているのは、二種類の現実へと引き裂かれた世界なのである。

  • 物の現実と言語の現実
  • 個々に生じることの現実と統計の(あるいは機能的推論の)現実
  • 現実的な現実と虚構的な現実

そしてまたこの亀裂はますます鋭くなり、類似性は解体され、〔一方から他方への〕以降可能性に対する疑念が生じ、最終的にはソシュールとともに《記号の恣意性》を公然と認めねばならなくなる。そのとき一体何が生じるのだろうか。

291

われわれが以上の問を提起したのは答えを与えるためではない。… 〔本書にとって重要なのは〕18世紀後半以来、芸術システムを取り巻く社会は、この問いを立てうる状態になった〔ということの方なのである〕。