朝食。引き続き。3周目に突入。
集まりの構造―新しい日常行動論を求めて (ゴッフマンの社会学 4)
- 作者: E.ゴッフマン,丸木恵祐,本名信行
- 出版社/メーカー: 誠信書房
- 発売日: 1980/12/05
- メディア: 単行本
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本書は、状況における適切な行為からはじまり、帰属意識の問題で終わっている。[訳 262]
相互作用の準拠枠によって、相互作用分析の主要な方針は決定できる。[‥] われわれは、ある行為の中に、その行為が表現していると思われる関与をさがす。そしてその関与に注目して、それを拘束している規則を求める。さらに、これらの規則をもとにして、自律的単位となる〈集まり〉──あるいはその〈社会的場面〉を──構成する組織の記述に目を向ける。[訳 265-266]
術語とネタのおさらい:
第15章「結論」から
- 〈社会的集まり|社会的場面|対面的なかかわり・出会い〉[261]: 対面的相互作用がそこで生じる 基本的で固有な 3つの社会的単位。
- 〈対面的なかかわり・出会いencounter〉:
会話の輪。単一の視覚的・知覚的な注意の焦点が参加者を相互に拘束する。
[261] - 〈社会的場面occasion〉: 個々の〈かかわり〉の準拠枠[261]
- 〈社会的集まりgatherings〉:
・一定の連続した時間内に相互に他者と居合わせる人々の集合。その集合によって 社会的状況 の範囲が明確に区分される。[‥] そこに入ってくる者は誰でも、この環境内にある集まりの参加者となる。[‥] 人はある特定の社会的状況にいるために、自分の行為を修正しなければならないが[‥]、その行為の全体は小規模の社会システムをなしている。
・〈集まり〉とは、それが生じる〈社会的場面〉を具現化したもの
。[263]
- 〈対面的なかかわり・出会いencounter〉:
第2章「基本的概念」から
- 表出的expressive メッセージ[15]: 一般には〈情報の送り手〉と〈情報の内容〉には、必然的な関連はない。表出的メッセージは、伝達媒体となる人間の身体に関連するもの。
- 〈言語的/表出的〉
- 〈身体的embodied/脱身体的disembodied〉メッセージ[16]: [訳語にもう一工夫欲しいところですな!]
本書では、身体的情報のみに考察を限定することにする。
■視界の相互性による共存
- 「対面的相互作用における決定的条件」二つ:
- 1)〈ナマの受信感覚+身体的メッセージ〉[17]:
「ある人から送られるメッセージは、その送り手に気づかれることなしに蒐集する多くの追加的情報によって限定され、あるいは修正される。その過程で受け手同士が手短なメッセージを交換することもある。」
。
→【情報の流れの豊富さ】 - 2)〈役割交換・相互性〉[17-8]:
「普通の場合、ナマの感覚で他の人々からの身体的メッセージを受け取るときには、その受け手自身が送り手の情報源ともなりうる」
→【フィードバック・プロセス】
- 1)〈ナマの受信感覚+身体的メッセージ〉[17]:
→ルーマンの「再帰的知覚とコミュニケーション」ネタへ。 このへん↓は、ルーマンがほとんどそのまま引き写しているところ[18]:
この[〈相互的知覚〉という]第二の特徴は基本的な意義をもっている。視覚は新たな特別の役割をはたし始めるのである。我々は自分が何らかの点で相手の視覚の対象になっているということを〈みる〉ことができる。そして、相手の招待を見定め、相手の最初の反応に応じて、自分の行為をある程度は調整する。さらに、我々は自分がこの過程をみていることを相手からみられるだけでなく、相手からみられているということをみることもできる。したがって、我々が五感を用いるということは、通常の場合、それらの裸の感覚を裸のままに使い、その使用によって自分を人目に曝すということである。そこでは、我々は行為の主体としてはっきりみられていて、行為の事実を否認する機会はほとんどない。メッセージを与えたことも受け取ったことも、少なくともその場にいて直接にかかわった人々は、そう簡単には否定できない。
■(2章での)基本単位の定義
- 〈集まり〉[20]:
「直接的に居合わせている二人以上の集合」
。 - 〈状況〉[20]:
「すでに(or これから)存在する集まりの 空間的環境の全体
。そこに入ってくる人は集まりの一員となる」
。「状況の成立には視界の相互性が必要」
。 - 〈社会的場面〉[20-23]: ex. パーティ、職場、ピクニック、オペラの夕べ、告別式...
「我々が本書で主として考察するのは、状況とそこで生じる集まりであって、社会的場面ではない。[23]
「システム論的」ステートメント。
- 〈状況に関わりのある(行為、出来事、...)〉[24]
- 行為の〈単純状況的/共同状況的〉側面 [24-5]: ゴフマンの主題は後者、すなわち
「状況内の諸条件に本質的に依存し、状況の外では起こる筈のない側面」
。‥‥社会学ですからw。
- 行為の〈単純状況的/共同状況的〉側面 [24-5]: ゴフマンの主題は後者、すなわち
- 〈状況適合性(の規則)〉[27]:
関与の配分を支配する 規則・慣習的行為様式
のこと[262]人々がお互いに居合わせる時、人間の身体は、物的な道具としてだけでなく コミュニケーションの媒体としての役割を果たすことができる。それは、すべての社会で コミュニケーションが厳格な規範の規制を受けているからである。[‥] 本書で主に考察するのは秩序のこの側面である(ついでにいえば、精神異常のほとんどの徴候がはじめに感じられるのは、公共の秩序のこの場面においてである)。 この領域の行為に関する規制を、〈状況適合性の規則〉と呼ぶことにする。
- 〈焦点の定まらないfocused/焦点の定まったunfocused〉相互作用[27]: