涜書:マンフレート・リーデル『解釈学と実践哲学』

再訪。日本編纂論文集。
ぱらぱらする。通読してしまった...。 400頁を超える本に索引をつけない編集者なんか氏ねばいいと思う。


周回遅れでなんの話を....?感は否めないものがある。
ちなみにこの本では Handeln が「行動」と訳されている。

目次

  • 序論 現代哲学における解釈学的展開 [1978]
  • 第1部 理解と説明
    • 1 解釈学と認識批判 [1970]
    • 2 因果的説明と歴史的説明 [1976]
    • 3 純粋理性批判と言語 [1982]
  • 第2部 理解と行動
    • 1 目的や欲求と結ばれた行動 [1982]
    • 2 道徳的規範と法規範 [1978]
    • 3 道徳規範と道徳的根拠づけ [1978]
    • 4 自由と責任 [1979]

 義務命題の論理学を実念的(真理機能的)命題の論理学に厳密に依拠して構成する(フォン・ウリクト、1951)とか、あるいはそうした義務命題をすべて事実命題にまで還元する(ヨルゲンセン、1938)といった従来なされてきた試みが失敗してしまったために、あらゆる規範理論の根本をめぐる問題は新しい視角から解明されることとなった。 [p.215]

なる文を前に しばらく悩む。──「真理関数」ですってば。(訳者は矢崎・河上両大先生)




Anscombe / von Wright への参照箇所:
  • 序論 (注41) [仮説演繹法について]
  • 第一部 2-二 実践的三段論法と目的論的説明──包摂の論理に対するG.H.フォン・ウリクトの批判」以下〜

 [アリストテレスの実践的三段論法〜ヘーゲルの「行為の推論」という] 伝統的哲学の教説へさかのぼって論拠を求めるフォン・ウリクトのこのような行き方は、定式化された彼の基本仮定をより詳細に吟味する機会を我々に与えてくれるであろう。つまり [...] 次のような問いが立てられることになる。

  • そのようにして導入され、論証の歴史という観点から解明された目的論のタイプは、人間諸科学の方法論的裂け目を閉じ合わせるのにふさわしいものであるのか。
  • 分析的科学論と弁証法的科学論との間にあって、フォン・ウリクトが正当にも人を失望させるものとみるディレンマ、このディレンマは、目的論のそのようなタイプを採用するならば脱出する途を見いだすことができるのであるのか。
  • そして最後に、方法論のアリストテレス的伝統と、ヘーゲルの『論理学』におけるその革新とに訴える実践的基礎付けの代案は、どれくらいの射程をもつのか。[p.124]
  • 第二部 1-二 [「意欲と遂行」をめぐる分析哲学における論争について]

[p195-]


ところでこんな本があることを知った (1975)。寄稿者がすごいが値段もすごい(3万超):

Essays on Explanation and Understanding: Studies in the Foundations of Humanities and Social Sciences (Synthese Library)

Essays on Explanation and Understanding: Studies in the Foundations of Humanities and Social Sciences (Synthese Library)


こっちも確認しておきたいが、持ってないんだよな。

図書館にはないなぁ.....。