借りもの:小野厚夫(2016)『情報ということば─その来歴と意味内容』

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情報ということば: ─その来歴と意味内容

情報ということば: ─その来歴と意味内容

  • はじめに
  • 第1章 「情報」の初出
    • 1 フランスの陣中軌典訳
    • 2 酒井忠恕
    • 3 訳本の普及
  • 第2章 陸軍における「情報」
    • 1 「情報」の公用語
    • 2 「情報」と「状報」
    • 3 戦術教育と情報教育
    • 4 「情報」と「諜報」
  • 第3章 「情報」の一般化
    • 1 日清戦争と「情報」
    • 2 北清事変と「情報」
    • 3 鴎外と「情報」
  • 第4章 第二世代の「情報」
    • 1 明治後期の「情報」
    • 2 辞書と「情報」
    • 3 大正期の情報政策
  • 第5章 「情報」の暗黒期
    • 1 情報委員会から内閣情報部へ
    • 2 太平洋戦争と「情報」
  • 第6章 現代の「情報」
    • 1 情報化社会
    • 2 情報とは
  • あとがき

第1章 「情報」の初出

[26] ともすれば「情報」は「諜報」の同義語とみなされがちである。しかし「諜報」はかなり古くから存在し、流通していた漢語である。したがって、明治になって新たに「情報」が造語され、用いられるようになったということは、「情報」が「諜報」とは異なった概念を有する語であることを意味するものに他ならない。