お買いもの:可想場めぐり(2021)『抵抗する使用:セルトーの散種』

卒業論文。500円

  • 可想場めぐり『抵抗する「使用」――セルトーの〈散種〉:ミシェル・ド・セルトー『日常生活の創発性』をめぐって』(2021年度卒業論文

「おまけ」として「バーチャル口頭試問」なるファイルも収録されていたのだが、教員たちが、見ただけで魂が汚れる感じのする いかにも人文くん的発言を連発していて悶死するかと思いました。

  • はじめに 2

第一部 『日常生活の創発性』という書物 5

  • 「使用あるいは消費」 7
  • 「軌跡」 9
  • 「戦術」と「戦略」 11
  • 「場所」と「空間」 14
  • 「物語」 16

第二部 抵抗する「使用」――セルトーの〈散種〉 19

  • 抵抗する「使用」. 19
  • デリダの散種 20
  • セルトーの散種 24
  • 第一部・第二部総括 30

第三部 無意識の足どり 35

  • セルトーとフーコー 「無意識」の審級をめぐって 35
  • ふたたび都市を歩く 40
  • 参考文献 45
https://cartaphilium.hatenadiary.com/entry/2022/03/08/223233

文献

追記(2024年5月30日)

不思議なクレームがついた。

ひと月前にcontractioさんに抵抗する使用読まれてたことに気づいたけど、文献って書いてネットで読める日本語の参考文献だけ切り抜くのは偏向報道に近いのでやめてほしい
午後6:12 · 2024年5月29日

https://twitter.com/awncient/status/1795744982974005585

どこがどう近いのだろうか。

二次文献としていちばん読み込んだのは多分Ian Buchananで、あとはルース・ジアールとかそのへんのほうがよっぽどセルトー理解については資していたと思う
午後6:27 · 2024年5月29日

https://twitter.com/awncient/status/1795748839984701719

そんなことは読者の知ったことではないし、私がここに残すべきメモにも関係がない。

 或る文献を読んでいて気になる文献があったときに、それについてメモを残すことは読者としては ごく普通の振る舞いであり、それを「偏向」と呼ぶのは単に言葉の使い方を間違っているように思われる。(当該論文に付されている文献リストを そのまま転写したら そちらの方がアウトであろう。常識的に考えて。)
 他方、哲学科の学位論文がどのようなものであるかを知っている人は セルトーに関する論文が上にリストした著しく少数の(しかもWEBで取得できる邦語の)文献のみを参照して書かれたと考えることはないだろうし、哲学科の学位論文がどのようなものであるかを知らない人は そもそもセルトーに関する論文が 幾つの言語の幾つの文献を読んで書かれたかに関心を持つことはないだろう。「偏向報道」という語を使って表現しようとしている懸念(?)が想定しているのは、具体的には一体どういう事態なのだろうか。

KUNILABO講義:小田部胤久「美学とは何か」

https://202404aesthetics.peatix.com/view

講座概要

 美学とは一体いかなる学問なのでしょうか、あるいはいかなる学問でありうるのでしょうか。
 美学とは、ライプニッツの流れを汲む哲学者バウムガルテンが1735年に提唱した学問です。感性・美・芸術という三つの主題が一つに重なるところに美学は可能となりました。美学はその後も、基本的にこの三つの主題をめぐって展開しましたが、ただし、その際これら三つの主題は時に相互に重なり合い、時に反撥し合い、こうして美学は多様な仕方で規定されてきました。
 本講座では、美学はこの約3世紀の間いかに規定されてきたのかを辿った上で、美学の中心的課題である美と芸術について、特に西洋の美学史を踏まえつつ、主題的に考察します。
 その上で、最後に、今ここで、すなわち21世紀の初めの極東において美学を営むことの意味について、特にこの約100年にわたる日本の美学の展開を踏まえながら、考えてみましょう。

  • 日程  : 4月‐7月の第2火曜日(4/9、5/14、6/11、7/9)
  • 場所  : オンライン会議アプリ「Zoom(ズーム)」 を使用したオンライン講座
  • 参加費 : 全4回 一般8,000円/学生4,000円

各回の予定

  • 第一回:美学はいかに規定されてきたのか?
  • 第二回:美とは何か?
  • 第三回:芸術とは何か?
  • 第四回:日本的美学は存在するのか?

講師

https://202404aesthetics.peatix.com/view

【告知】連載「読むためのトゥルーイズム」第四回が公刊されます

吉川浩満さんとの共著連載第四回が『文學界』2024年5月号(4月6日発売)に掲載されます。
今回は「目次を読む2/2」について書きました。前回と合わせて、目次から話題構造を推定し、図化するところまで進んでいます。メニューは下記のとおり:

  1. 質疑応答1──よくある質問と答え
  2. 準備作業の実際──「目次を読む」(準備作業B1つづき)
  3. 目次を読む3──話題の構造を推定する(準備作業B1c)
  4. 「実践の記述」への準備──要約的記述と手続的記述
  5. 演習
  • 目次:]

第四回解説動画

第四回解説動画では図化ツールをいくつか紹介しています。あわせてごらんください。また解説動画用共有フォルダ(Google Drive)には連載第三回演習の回答をアップロードしておきました。

哲学入門読書会第二シリーズ選書作業

哲学入門読書会で最初に選んだ六冊が 2024年秋には読み終わるため、第二シリーズの書籍選定をおこなわねばなりません。
次期選書の大まかな方針としては、

  • 極めてよく売れた・難しくない哲学の本で、かつ中高国語科教師の好きそうなもの:三冊
  • (できれば「読者」という歴史的存在者に関する歴史的反省を含む)読書論:三冊

というところまでは決まっています。

[追記]

第二シリーズの最終案は以下のようになりました。

  1. 浅田彰(1983)『構造と力』
  2. 高橋源一郎(2020)『「読む」ってどんなこと?:「わたし」の言葉で考え抜け』
  3. 御子柴善之(2015)『自分で考える勇気:カント哲学入門』
  4. アドラー&ドーレン(1940)『如何にして本を読むか』
  5. 國分功一郎(2013)『ドゥルーズの哲学原理』
  6. ホガート(1957)『読み書き能力の効用:労働者階級の見方』
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【選定】清水幾太郎(1972)『本はどう読むか』

目次

 はしがき 003
1 私の読書経験から 007
2 教養のための読書 037
3 忘れない工夫 069
4 本とどうつきあうか
5 外国書に慣れる法
6 マスコミ時代の読書
 1 新しいマスメディアの出現
 2 マス・メディアの種類と性質
 3 文字の世界
 4 活字メディアと電波メディア

はしがき

 過去数十年間、私は、人間とつきあうよりも、書物とつきあって来たように思う。少しアブノーマルな生活であったかも知れない。しかし、その代り、書物とつきあう術は或る程度まで身についたような気がする。
 どういう本を選んだらよいか。どういう方法で読んだらよいか。読んで得た内容を忘れないためには、どうすればよいのか。蔵書の整理には、どういう方法があるか。外国書に慣れるには、どうしたらよいか。
 これらの点は、すべての読書子にとって重大な問題である。正直のところ、私自身、何回となく、これらの点で愚かな失敗を重ねて来たし、後悔の苦さも味わって来た。
 本書は、ー人の読書子としての私の経験を回顧しながら、ーつーつ、右の諸問題に答えようとしたものである。私が読者にお伝え出来るのは、所詮、私自身の流儀に過ぎないが、それでも、きっと、若干の点で読者に役立つであろうと思っている。

【選定】アドラー&ドーレン(1940)『本を読む本』

原題は How to Read a Book. そちらのほうがよくないですか。

  • 日本の読者の皆さんへ(アドラー
  • 第一部 読書の意味
    • 1 読書技術と積極性
    • 2 読書のレベル
    • 3 初級読書──読書の第一レベル
    • 4 点検読書──読書の第二レベル
    • 5 意欲的な読者になるには
  • 第二部 分析読書
    • 6 本を分類する
    • 7 本を透視する
    • 8 著者と折り合いをつける
    • 9 著者の伝えたいことは何か
    • 10 本を正しく批評する
    • 11 著者に賛成するか、反論するか
    • 12 読書の補助手段
  • 第三部 文学の読みかた
    • 12 小説、戯曲、詩の読みかた
  • 第四部 読書の最終目標
  • 日本人の読書:訳者あとがきにかえて(外山滋比古

【選定】橋本陽介(2020)『「文」とは何か─愉しい日本語文法のはなし』

目次

  • はじめに
  • 第一章 「文」とは何かという根源的な問い
  • 第二章 助詞と助動詞は秘密の塊
  • 第三章 「文」と西洋ロゴス
  • 第四章 「文」とは、必要なことが必要なだけ表されたものである
  • 第五章 自ら動くのか、他に働きかけるのか
  • 第六章 AIが人間に近づくのではなく、むしろ人間がAI?
  • 第七章 認知主体としての人間に商店を当てた考え方
  • 第八章 言語は試行を決定しないが表現と解釈を縛る
  • 第九章 複雑な「文」の作り方
  • 第十章 「文」の文法からこぼれ落ちた問題──語用論、テクスト
  • おわりに
  • 主要参考文献