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慎改康之(2005)「フーコーと哲学」ほか

用あって慎改康之さんの論考を固めて再訪。 http://www.meijigakuin.ac.jp/~french/shinkai/02-recherches.html 慎改康之(2009)「『生政治の誕生』もしくは市民社会の系譜学」in 『現代思想』第37巻7号、192頁-205頁 慎改康之(2008)「フーコーからメルロ…

フーコー(1974)「真理と裁判形態」

URN氏の教唆による。1974年の講演と討議。 長い。これ長いぞ。 斜め読みしかできず。あとで時間とってよみます。 フーコー「真理と裁判形態」 I II III IV V ミシェル・フーコー思考集成〈5〉権力・処罰―1974‐1975作者: ミシェルフーコー,小林康夫,松浦寿輝,…

神崎(2006)『フーコー』

小著再訪。 フーコー―他のように考え、そして生きるために (シリーズ・哲学のエッセンス)作者: 神崎繁出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2006/03メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (23件) を見る はじめに I タブローとしての世界…

佐々木『夜戦と永遠』

2008年の著作。 第三部だけ読んだ。 文体の臭みがエグすぎてどうしようもないが、そこは我慢して読む価値あり。著作や講義録を丹念に追って解説してくれる便利な本である。 それにしても、「法をプロトタイプにして社会を捉えるな」という方針のレベルでは …

中山『思想の考古学』

ハッキング祭りは続く。 2010年の著作。 フーコー思想の考古学作者: 中山元出版社/メーカー: 新曜社発売日: 2010/04/09メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (7件) を見る 第一章 フーコーの初期──『精神疾患とパーソナリティ』 第二章 狂気…

手塚博(2011)『ミシェル・フーコー:批判的実証主義と主体性の哲学』

asin:4798900907 序論 断絶 一貫性 批判という方法 本書の構成 第1章 人間学の問題圏 1 古典主義時代のエピステーメー 方法 古典主義時代の淵源:デカルトの『規則論』 順序-秩序と比較 論理学と心理学1 分析と観念の論理的秩序 論理学と心理学2 反省と記号…

フーコー『知の考古学』第4章「考古学的記述」

メモ:http://d.hatena.ne.jp/contractio/19691227 知の考古学 (河出文庫)作者: ミシェル・フーコー,慎改康之出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/09/05メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 19回この商品を含むブログ (37件) を見る 緒言 I 序論 II 言…

フーコー『知の考古学』第3章「言表とアルシーヴ」

メモ:http://d.hatena.ne.jp/contractio/19691228 知の考古学 (河出文庫)作者: ミシェル・フーコー,慎改康之出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/09/05メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 19回この商品を含むブログ (37件) を見る 緒言 I 序論 II 言…

フーコー『知の考古学』第2章「言説の規則性」

メモ:http://d.hatena.ne.jp/contractio/19691229 知の考古学 (河出文庫)作者: ミシェル・フーコー,慎改康之出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/09/05メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 19回この商品を含むブログ (37件) を見る 緒言 I 序論 II 言…

フーコー『知の考古学』第2章「言説の規則性」

フーコー新訳と年越し。 メモ:http://d.hatena.ne.jp/contractio/19691229 知の考古学 (河出文庫)作者: ミシェル・フーコー,慎改康之出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/09/05メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 19回この商品を含むブログ (37件) …

フーコー『知の考古学』

今年はフーコー新訳と年越し。 昨年は井頭『多元論的自然主義の可能性?哲学と科学の連続性をどうとらえるか』を読んでいた模様。 http://d.hatena.ne.jp/contractio/____1231 知の考古学 (河出文庫)作者: ミシェル・フーコー,慎改康之出版社/メーカー: 河出…

DQA:その2

(ルーマンの謂ういみでの)DQA と(EMで謂う)リフレクシヴィティとの関係については、この↓著作におけるリフレクシヴィティの解説が 直接に 参考になります: 相互行為分析という視点 認識と文化 (13)作者: 西阪仰出版社/メーカー: 金子書房発売日: 1997…

相互反映性/オートポイエーシス/言説の編成

葵さん、ご笑覧&コメントありがとうございます。 しかしここで謂う「コンテクスト(=場面)」とは〈それによって「言表」(の意味)が確定される〉とされる、ふつうの意味のそれではなくて 或る言表が、そこにおいて生じる 場field/domain である というだ…

緒言

「考古学」の名のもとで問題になっているのは、諸々の言説を記述することである。[007] 「医学なるもの」「政治経済学なるもの」「生物学なるもの」などとして時間を貫いて与えられる集合体の数々 が問題なのだ。[008] そうした集合体がいずれも自律的な領域…

目次

知の考古学 (河出文庫)作者: ミシェル・フーコー,慎改康之出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2012/09/05メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 19回この商品を含むブログ (37件) を見る asin:430924369X L' archeologie du savoir作者: Michel Foucault出版…

I 序論

ISBN:4309463770 ISBN:430924369X ISBN:207026999X ISBN:0415287537p.016 要するに、 狭義の歴史学、本来の意味での歴史学が、変化の少ない構造を強調しつつ出来事の闖入を消し去っているように思われるのに対し、 思考、認識、哲学、文学の歴史は、断絶を増…

第II章 言説の規則性

http://d.hatena.ne.jp/contractio/20041111 『知の考古学』前半部のもっとも重要な箇所:p.59-60 したがって、いま、四つの企て、四つの失敗、およびその両者を継ぐ四つの仮説に直面していることになる。これからそれらを試してみなければならない。 I am p…

第II章 言説編成の4つの要素(対象/様態/概念/主題)

http://d.hatena.ne.jp/contractio/20041110 Archaeology of Knowledge (Routledge Classics)/知の考古学 (河出・現代の名著) 第II章 言説の規則性 2 言説のフォーメーション 3[その1]「対象」のフォーメーション 4[その2]「言表の諸態様」のフォ…

II-VII 注記と帰結

II-VI 戦略の形成

『言葉と物』を例に。 ここでいう「テーマあるいは理論」の例 [123]: 18世紀の文法における根源的言語 19世紀の文献学における、あらゆるインド=ヨーロッパ諸語のあいだの近縁関係に関する理論 18世紀における種の進化のテーマ 重農主義者たちにおける、農…

II-V 概念の形成

諸概念が共存しうる(前概念的な)言表領野について、『言葉と物』(古典主義時代の博物学、17-18世紀の一般文法)を例に。 各節末でのまとめ V [122]: 諸概念の形成を分析するためには、それらの諸概念を、理念性の地平にも、思想の経験的な歩みにも関係づ…

II-IV 言表様態の形成

言説に対する主体の位置について、臨床医学における医師の位置を例に。 臨床医学は、医学的言説における、いくつかの互いに区別される諸要素の間の関係設定とみなされなければならない。つまり、臨床医学は、 医師の地位にかかわっていたり、 医師がそこから…

II-III 対象の形成

19世紀以来の精神病理学の言説を例に。 各節末でのまとめ IV [108]: 一つの言説形成に固有の諸体制の体制を、「言葉」によっても「物」によっても定義すべきではない V [122]: 諸対象の形成の諸規則を分析するためには、それらの諸規則を、物の中に根付か…

II-II 言説形成

このへんからいよいよ本論。 この節では、 [a] 研究を始めた時に持っていた見通し(仮説)と、 [b] 研究を進める中でそれらが裏切られ、かわりに得られた見通しと の対比が4つ提示される(p.064以降)。 で、III〜VII にて それぞれが敷衍される。p.75 のま…

II-I 言説の統一性

節見出し

ISBN:4309463770 ISBN:430924369X ISBN:207026999X ISBN:0415287537 II 言説の規則性 I 言説の統一性 II 言説形成 III 対象の形成 IV 言表様態の形成 V 概念の形成 VI 戦略の形成 VII 注記と帰結

II章とIII章(言説編成の要素-と-言表)の関係

http://d.hatena.ne.jp/contractio/20041110 Archaeology of Knowledge (Routledge Classics)/知の考古学 (河出・現代の名著) 『考古学』のII章(言説の編成)とIII章(言表の機能)とはどう関係しているのか。 第III章の2節で「言表の4機能」についての…

第III章:言表の四機能>特に「c) a associated (=enunciative) field」について

a)〜d) のうち、この議論のキモになっているのは「c) a associated (=enunciative) field」である。 言表がそこで生じる「コンテクスト(=言表が 結合したassociated 場面)」を如何に取り出すか。[p.149]: 一つの文や一連の記号から一つの言表をつくる…

第III章:言表の四機能

言表がもつ機能の4つの側面: a) a referential b) a subject c) a associated (=enunciative) field d) a (repeatable) materiality ディスカッションはこちら: http://d.hatena.ne.jp/contractio/20041112#1100196820

III-V 歴史的アプリオリとアルシーヴ

[言説の]ポジティヴィテの形態(そして言表機能が作動するための諸条件)が定めるのは、諸々の形式的同一性、テーマ的連続性、諸概念の転用、論争の作用といったものが 場合によってはそこで繰り広げられうるような、一つの領野である。こうして、ポジティ…